日本超音波医学会認定超音波指導医・超音波専門医
経歴:大阪大学医学部卒、国立循環器病センター周産期科部長
〒560-0021 大阪府豊中市本町6-1-2 195ストリートビル2階
TEL&FAX: 06-6852-6901
阪急宝塚線 豊中駅より徒歩6分の産婦人科です。
妊婦検診、胎児ドック他、妊娠中のお薬の安全性についてのご相談等、
前職の国立循環器病研究センターでの経験とネットワークを活かして、
産婦人科全般の診療、高血圧等の内科的診療、子宮がん検診等行っております。
※お知らせ※
HPが今まで2つありましたが、こちらに統一されました。
以前のHPも一部、ご覧になれますが、トップページが白紙になっています。
ご注意お願い致します。
更新日:2023.05.25
胎児の顔を観察する理由は、ある種の染色体異常に顔面の病気を伴っていることがあるからです。具体的には13トリソミーと呼ばれる染色体異常です。13トリソミーは18トリソミーと同様、生存することが極めてまれな疾患です。典型的な所見としては、左右の脳室が一緒になって一つの脳室しかありません。全前脳胞症と呼びます。両方の眼球が極端に接近し、眼が一つに見えます。上顎裂を伴うことが多いことが知られています。無頭蓋症と同じで生存することは困難です。千葉産婦人科の15週胎児精査の記録で、左右の脳室が確認できます。両方の眼窩と水晶体が確認できます。上顎、下顎、上唇、下唇が確認できます。と記述しているのは13トリソミーでない事を確認しているのです。
上唇や上顎の左右の癒合が進まないと上顎裂・上唇裂と呼ばれる疾患になります。比較的多い疾患なので、胎児精査を行うときは必ずチェックします。両方の鼻の穴が見える断面で観察すれば上唇と下唇が観察できます。
今日の胎児ちゃん Peace
音声周波数より高い音を超音波と言う。音声周波数は20,000Hzつまり1秒間に20,000回の振動位までだから、これ以上振動数が多い音を超音波と言う。超音波断層装置で使われている超音波は3MHzから7MHz, M(メガ)は10の6乗だから、1秒間に300万回から700万回の振動をする音を使っていることになる。超音波にはパルス波と呼ばれる波と連続波と呼ばれる波がある、超音波断層装置に使われているのはパルス波である。ピンと一度超音波を発射しそれが何かに当たり反射して来るまでの時間を計測する。生体内の音の速度は水中とほぼ同じ約1,500mだから帰って来るまでの時間を測ることにより反射面までの距離を測ることができる。距離が測られた後に次のパルスが発射される。これだけでは画像にはならないが、超音波断層装置は小さい振動装置が並んでセットされている。この振動装置を順番に駆動することによって、何番目の振動装置の横向けの距離に応じた反射面までの距離を測定することができる。振動装置の切り替えは1秒に数百回位繰り返されるので、振動面が動いていれば装置には動画として記録される。一方連続波は連続して振動している音である。胎児の心拍数を数える超音波ドプラ胎児心拍計などに用いられている。これはオーストリア ザルツブルグの物理学者クリスチャン ドプラにより発見された原理を利用しているのでドプラ法と呼ばれる。ザルツブルグはモーツアルトで有名だが、ドプラも有名で土産物店ではモーツアルチョコレートとドプラチョコレートが並んで置かれている。ドプラの原理とは、音源が聴いている人に近づいて来る場合は、周波数は高くなり遠ざかる場合は低くなる。動いているものに当たり反射して来る場合も同様で物体が近づいて来る場合は周波数が高くなり、離れていく場合は周波数が低くなる。つまり周波数を測れば物体の運動速度がわかる。この原理を臨床応用した先生たちは大阪大学の先輩で工学部の里村先生、医学部の二村先生、金子先生などがいる。仁村先生は心臓の動きを計測し、金子先生は頸動脈の血流速度を測った。そのような環境で医者になった私は若い時から超音波に親しむことになった。ちなみに私が測ったのは胎児の血流であった。二村先生は私が国立循環器病センターに赴任した時の研究所長、金子先生はオーストリアにある クリスチャン ドプラ財団の名誉総裁となった。
一般的には、妊娠週数や分娩予定日は最終月経の初日から計算されます。それは排卵日が14日目にあると仮定して計算しています。実際には排卵日は早くなったり遅くなったりします。最終月経の初日から計算された妊娠週数や分娩予定日は不正確になることがあります。そこで妊娠の10週までの胎児の頭の先からお尻までの長さ(CRL)によって補正します。千葉産婦人科ではこの補正に使った写真をカードにして患者様にお渡しします。こうしておけば、管理する医師がかわっても正確な妊娠週数、分娩予定日を認識することができます。CRLの測定誤差は3日ぐらいですから、最終月経起算の妊娠週日とCRL起算の妊娠週日が3日以上あればCRL起算を採用します。3日以内の場合は、最終月経起算・CRL確認と記載します。ちなみにCRLとはCrown (頭) Rump(お尻) Length(長さ)のことです。
超音波による高度胎児精査(胎児ドック)は、妊娠16週までに行います。
首の後ろのむくみ(NT)や中枢神経系の病気を疑われている場合は12週までに
超音波検査を行います。
胎児の病気や羊水染色体検査ついてカウンセリングを行います.
妊娠中の服薬についてカウンセリングを行います。
カウンセリングの結果、ご希望の方には羊水染色体検査を行います。
詳しい内容はこちらへ (千葉産婦人科 胎児ドックの詳細)
1.胎児ドック(胎児精査)を受ける時期はいつ頃ですか?
15週頃が最も効率良いです。年齢が35歳以上の方、及びご希望の方には同時に染色体異常・染色体検査についてのカウンセリングを受けられることをお勧めしています。もし、羊水染色体検査を受けるご希望があれば、16週で羊水染色体検査を行います。研究機関で実験的に行っているNIPTについての説明を聞かれたい場合は12週にカウンセリングを行います。この場合は12週と15週の両方受診して頂きます。
2.胎児ドックのお値段
15週1回の胎児精査とカウンセリングで19,800円です。
3.胎児ドックは15週すぎていても受けられますか?
何週でも受けていただけます。ただし30週を過ぎると超音波画像が見えにくくなりますので、ご希望の方はお早めにご連絡ください。
当院での胎児精査とカウンセリングをご希望される場合はお電話でご予約の上、お越しください。
赤ちゃんが男の子か女の子かということは、ご家族にとって重要な関心事であることは理解できますが、医学的にはあまり重要な意味は持ちません。と言いますのは、外性器の形で重症の胎児病が発見されることはありません。性染色体異常でも外性器の形で判定されることはありません。超音波による胎児診断の目的は、死亡率の高い病気や早期に治療が必要な病気を見つけてあげることですから、胎児性別の診断は医学的には無関心で良いことになります。もちろん外性器が見えればお話はします。男の場合はペニスや睾丸の写真が取れれば、確定できることもありますが、15週では女の子の場合でもクリトリスが飛び出して見えることがあり、外性器男性型?という表現になります。女の子の場合、大陰唇の写真が取れれば、外性器女性型と書くこともありますが、多くの場合は外性器未確認という表現になります。
超音波による妊娠の診断は、まず子宮内に胎嚢(GS)と呼ばれる嚢胞が観察されます。最終月経の初日から数えて4週間後で胎嚢がみえます。6週から7週後には胎嚢の中に卵黄嚢(卵の黄身)と呼ばれる小さい円形の構造物がみられます。卵黄嚢の近いところに胎児が観察され、その中に心臓の拍動が見られます。胎嚢と卵黄嚢と拍動性のエコーが見えて初めて正常の妊娠と確認できます。妊婦さんが自分で行う妊娠試薬の感度はずいぶん高く設定されているので、最終月経から数えて、次の月経の予定日あたりで多くの妊婦さんが妊娠反応試薬を使っています。妊娠反応試薬が陽性になると、産婦人科を受診しますから、妊娠4週か5週で産婦人科を受診することになります。ですから、産婦人科を受診して最初から妊娠の確定がなされる人はあまりいません。妊娠が確定できるのは初診から2週たってもう一度診察に来ていただいたときになります。添付している動画は妊娠7週のものです。6週だとかろうじて拍動がわかる程度ですが7週になるとずいぶんはっきりと見えます。
※動画は当院のFacebook ページでご覧いただけます。
月経困難症とは月経時に腹痛や腰痛の強い状態の病名です。器質性月経困難症とは子宮内膜症や子宮筋腫があり、それが月経困難症の原因となっている場合の病名です。子宮内膜症とは子宮内膜が卵巣内や子宮筋層内に胎生期から迷入し、月経時に内出血を起こすことにより卵巣内や子宮筋層内に貯留する血液が痛みの原因となる状態です。器質的月経困難症には効果的な薬剤投入が保険適応として認められています。使うお薬は、一つは経口避妊薬の低容量ピルと同じ薬効のお薬です。排卵を止めます。排卵を止めることにより月経時の出血量がすくなくなります。痛みの原因である月経時の出血を少なくすることにより月経困難症の症状も少なくなります。月経開始後21日間投薬し、1週間休薬します。休薬している間に出血があります。低容量ピルと同じですから、一番の副作用は不妊です。妊娠を希望される場合は投薬を中止します。妊娠をすると月経困難症はなくなりますから、なるべく早く妊娠するように指導します。40歳を超えると脳梗塞や心筋梗塞の頻度が増えます。低容量ピルは梗塞性疾患の頻度を増やすことも知られていますから、40台以降は慎重投与が必要です。50台は禁忌です。40台、遅くとも45歳以降は投与するお薬をかえます。この場合は閉経期と同じホルモン環境にするお薬を使います。閉経期と同じホルモン環境にするので人によっては更年期症状と同じ症状が出ることがあります。この両方のお薬を使うことにより器質的月経困難症はコントロールすることができます。どちらのお薬も3か月に1回効果、副作用等の説明を行うことが求められています。説明を行ったときは婦人科特定疾患治療管理料と呼ばれる保険点数が加算されます。
千葉は胎児医療・胎児検査に胎児を患者さんとしてみる時代の当初より深く関わってきました。世界においても世界超音波医学会、世界産婦人科超音波医学会の理事として世界中の人々と胎児医療に関わるお話し合いをしてきました。
胎児超音波検査で見つかる胎児病、染色体検査、染色体異常の胎児にどう対応するか、世界の国々の事情も合わせて、日本での常識をお話することができます。
千葉産婦人科で胎児超音波検査を受けた人々の中で35歳以上の方には全員に、35歳未満の方でも希望者には、染色体異常・染色体検査についてのカウンセリングを行います。なぜならば、日本のものの考え方では、染色体検査を受けるかどうかは、妊婦自身が決めることになります。
しかし、今まで何も考えたことがない人や、極めて極端なインターネットを見た人が決めると、時には危険なこともあります。
日本における常識をきっちりとお話して、妊婦自身が自分の考えで、染色体検査を受けるかどうかを決められるようにします。
羊水染色体検査は普通16週で行うので、カウンセリングは15週の胎児精査と同じ時に行います。新型出世前診断(N I P T)を考えられていらっしゃる方には、12週でカウンセリングを行います。
千葉産婦人科の羊水染色体検査、刺された針が白く光って見えています。子宮の上の方で母体の頭側に向かって、羊水腔に針を入れます。子宮の上部を使うのは血管が少ないからです。母体の頭側に向かって刺すのは母体の腸管を避けるためです。針が一定角度で入るようにガイドを使います。画面上の緑の点がガイドに沿った方向を示しています。
千葉は超音波断層装置の開発にもかかわってきました。
胎児用の血流計測装置(ドプラ血流計測装置)は世界に先駆けて発表しました。
超音波メーカーの開発陣とも親交が深く、常に最新鋭の超音波断層装置を導入しています。
今回導入した機械は、東芝メディカル製 aplio i 700. 微細な胎児心臓の血流描写に威力を発揮します。
検診が全て無料になっています。
令和5年度の子宮がん検診受診対象の方は
20歳以上の女性で今年度中(2023年4月〜2024年4月)に偶数年齢になる方が対象です。
今年度より受診票ハガキがないと受診できません。
また今年度の対象年齢の方のみ受診できますので、対象の方はお早めの受診をおすすめします。
子宮がんは早期発見で治療ができます。
お産以外では足が遠のいてしまいますが、
普段からかかりつけの婦人科があると心強いですね。
また、月経時以外、あるいは閉経後に不正に性器出血があれば、検診ではなく
保険診療となりますが、速やかに医療機関を受診されることをお勧めします。
お誕生日月に検診を受ける!など決めておくことをお勧めします。
受診表が届いていない場合など、詳しくは豊中市のHPをご確認ください。
お電話でご予約いただければ、お待ち時間の
少ない時間をご案内できます。
新型コロナウィルスの感染拡大予防のため、外来受診時におけるお付き添いは当面の間、出来る限りご遠慮頂きますようお願い致します。
外来受診時は、マスクのご着用をお願い致します。
発熱や風邪の症状がある方は、ご来院頂く前に一度、電話にてお問い合わせください。
胎児ドック、カウンセリングはパートナーはご同伴頂けます。
御本人様だけでも、もちろん受診頂けます。
※服装のお願い※
胎児ドックは基本的に経膣超音波と経腹超音波を行います。
また妊娠の初診の方は聴診も行います。
新型コロナウィルス感染予防のため、お膝掛けなどを使用していませんので、
できれば、ワンピース以外の服装(スカートがベターですが、パンツでも大丈夫です)でご来院頂けると
診察がスムーズです。
また、出来るだけ空いている時間帯をご案内させていただきますので、お電話でご予約をお願いいたします。
何卒ご理解とご協力のほど、宜しくお願い致します。
当院は胎児ドック(超音波の精密検査と染色体異常についてのカウンセリング)を専門としています。初めて来られる方はどんな事がわかるのか、どれくらいの方が染色体検査を受けられているのか、不安だと思います。
当院で検査を行いました、無作為に選んだ1,000例のデータを掲載致します。
胎児医療のパイオニア。
千葉喜英(ちばよしひで)が診療を担当致します。
大阪大学、国立循環器病センターで30年の胎児医療の研究と経験をもとに
診察、カウンセリングを行います。
千葉等が開発した胎児治療は、現在一般の保険診療として認可されました。
胎児羊水腔シャント手術。
一般的な婦人科全般の診療や内科診療も豊かな経験と知識をもって対応致します。
豊中市の子宮がん・子宮体がんの検診、
子宮頸癌ワクチン、風疹麻疹混合ワクチンも行っています。
分娩・手術・入院は診療提携病院を利用します(オープンシステム)。
提携先病院:
当院で妊婦管理を受けられている患者様でご希望の方は
矢吹産婦人科少路クリニックでお産頂けます。お産も千葉が立ち会い致します。
市立豊中病院 分娩ご希望の場合は32週頃までの妊婦管理を行います。
他、全国の胎児医療の専門家と提携します。
豊中での里帰り出産も対応しています。
赤ちゃんのこと、妊婦さん自身のこと
少しずつですが、お話をまとめていきます。
個別のご相談は「お問合せ」のページから
お願いします。
2022年度から妊産婦歯科(歯っぴいママ)健診として、妊娠中と出産後1年未満の2回、歯科健診が無料で受けられるようになりました。
妊娠中はホルモンのバランスの変化などにより虫歯になりやすいです。虫歯を放置しておくと、心内膜炎を起こすこともあります。また歯周病菌の影響で早産のリスクが高まるとも言われています。ぜひお早めに受診して歯の健康も保ってくださいね。
院長が綴る、おもしろおかしく、時に切ない飼い犬、シェパードのお話です。